睡眠不足の樹木たち。

=====樹木と照明について======


最近の樹木は照明やライトアップ、電飾ブームで夜もなかなか寝かせてもらえないようである。ご存知のように植物は光合成をする。光、水、二酸化炭素から酸素とでんぶんをつくるわけである
しかしこれは昼間の話である。夜は人間のように酸素を吸って二酸化炭素を放出して呼吸をしているのである。(厳密には呼吸は常に行い、明るいときは光合成も行う)
昼間一生懸命働き、夜は休んでいるわけであるがそれを夜遅くまで(場所によっては朝まで)葉を煌々と照らせれているという環境は寝かせて貰えず働き続けているようなものである。
晩秋に街路灯近くの落葉樹が常緑樹かと思うほど青々としている時がある、また街路樹の照明器具側の葉にまだ青味が残り、反対側は落葉していたりという状態をなどもよく見かける。これにより樹木がすぐ枯れてしまうという例は少ないと思うがボディ-ブローのように叙叙にダメージを与え、寿命を縮めているのではないだろうか。

葉の裏に強い光があたるライトアップは自然界にはない光で樹木への悪影響が懸念される。ライトアップでなくても根元まで明るい色調の舗装材に囲まれたような環境では枯れてしまうなど照り返しに弱い樹木は多い。(モミノキなど)。
樹木のライトアップは比較的安易に照明効果が得られるのでよく見受けるが少なくとも葉のある時期の樹木のライトアップには注意が必要である。

クリスマスの時期になると電飾が華やかになる。電飾も幹、枝に電球を多数点灯させるわけであるから樹木に良いとは思えない。
ただ落葉期のケヤキなどは休眠期であるので常緑樹に電飾するよりは影響は少ないのかもしれながモミノキは常緑樹であるがクリスマスの主役なのでこの電飾のターゲットになりやすい。ただ前述したケヤキのような休眠期ではないので影響は大きいと思える。
どうしても電飾するときは期間を短く限定してかつ点灯時間もなるべく短くしたいものである。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

大阪城公園では飛騨の森で吉本の電飾サクヤルミナを昼の15時位位から22時まで行っています。環境アセスメントは樹木や野鳥に影響はない、という回答を出しています。
「自然あふれる魅力に観光客が触れるため」にこの森でやっているそうですが、この騒音イベントが自然あふれる魅力に触れる事とは到底思えません。