=====代役にされた樹木======
お釈迦様が、悟りを開いた場所に生えていた木が菩提樹(クワ科) 。そして入滅の時に花開き、その死を悲しんだといわれる木が沙羅の木(フタバガキ科)である。 どちらも日本には自生しない樹木である
今日、日本で菩提樹とよばれているのはシナノキ科でまったく別の樹木である。沙羅の木もツバキ科の樹木で別名ナツツバキと呼ばれている。
間違って名前をつけてしまったとも考えられるが仏教上いわれのある樹木が日本にも必要であったが日本の気候では育たなかったので似ている樹木を代役にしたのではないかと考えることもできる。
クワ科の菩提樹は日本では正式にはインドボダイジュと呼んでいる 。シナノキ科の菩提樹とは葉の形がハート型で柄が長い点が似ている。 また沙羅の木も樹肌が似ているらしい(私はリョウブの方が本来の沙羅の木に似ていると思う)
ちなみに菩提樹と呼ばれている別の木でベンガルボダイジュという樹木がある。通称バニヤンツリーとよばれているがこちらはインド菩提樹と同じクワ科である。
バニヤンツリーは広く伸びた枝から気根をたくさんぶら下げ、地面についた気根はそこから地中に根を張るので1本の木でも密林のような 独特の雰囲気があり日本の菩提樹とは似ても似つかぬ樹木である。
シューベルトの曲に出てくる菩提樹はシナノキ科の菩提樹で日本ではセイヨウシナノキと呼ばれヨーロッパではリンデンバームと言われている。
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