=====校庭緑化について=======
校庭の芝生化が話題になっている
小中学校の校庭を緑化するのはヒートアイランドの緩和などに効果的で景観上も望ましいことであるが
芝生の緑化となるとハードルは高い。
転んでも痛くない芝生の校庭で思いっきり体を動かしてもらうという趣旨は理解できるが
Jリーグのような芝生のグランドを 造り、維持していくのはかなり難しい
そもそも日本(寒冷地を除く)のような夏の高温多湿な気候では常緑の芝(冬芝)の育成は難しく
一年中緑の芝をキープするとなれば
冬に冬芝(西洋芝)を撒布し、夏に夏芝に移行させるオーバーシーディングとよばれる
二毛作のような手法を使う場合が多い。
この作業を先生や生徒あるいは地域ボランティアだけで行うのは難しく
専門の業者のサポートが必要となるであろう。
生徒が芝生の管理を通してみどりへの親しみを持ってもらうという効果も期待したいところであるが
いきなりオーバーシーディングのような高度な芝生管理はレーシングカーで自動車教習を行うようなもので
親しみを持つ前に難しさばかりが印象に残り逆効果になりかねない
薬剤散布なども必要となり生徒が転がりまわることを想定すると疑問を感じる
さらに管理、養生のため校庭を一時利用できなくなり
生徒のための校庭か芝生のための校庭かわからないという本末転倒な状況になりかねない
冬は地上部が枯れても仕方ないということであればノシバ、コウライシバ、ティフトンなどの緑化になる。
冬芝を利用するより管理は楽だがそれでも校庭のような面積の芝生地を管理するのは大変なことである
そこで提案は「原っぱ校庭」だ
オオバコ、メヒシバ、オヒシバ、ノシバ、タンポポ、スズメノカタビラ、コニシキソウ、チドメグサ、ツメクサ、ホトケノザ、シロツメクサ
などの郷土種、帰化植物で緑化するのだ。管理は草刈のみ。
芝生のような均一化した校庭にはならないが運動は十分行える。
バッタや蝶やコオロギなども遊びにきてくれるだろう
西洋芝による高管理の緑化ではなく郷土に合った緑化をしていくのが本来の緑化教育の姿であると思う

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