摩天楼に住むハヤブサ

都市と野性動物
ニューヨークの摩天楼にはハヤブサが10数羽生息していることが確認されているらしい。
超高層ビル群がハヤブサの生息地である断崖絶壁の生活環境に似ているためだろう。本来は絶壁などの高い場所から低地にいる獲物を探し、急降下してしとめるのだが都市のハヤブサは超高層から地上にいるハト、ネズミなどを狙っていると思われる。東京も超高層ビルが林立している大手町付近でハヤブサが確認されるかもしれない。
都市に住む野性動物の中で野鳥というとカラス、ハト、スズメなどがすぐに思い浮かぶがオナガ、ヒヨドリ、ムクドリ、コウモリなどもよく見かける。水辺環境が近くにあればハクセイレイ、カワウ、アオサギ、カルガモやカワセミなども見ることができる。
人間が想像するよりはるかに野鳥は都市環境に順応しているようである。少し前まではオオタカは自然環境のシンボルで広大な自然がなければ生息できないと言われていたが皇居にもオオタカが生息し、日中は八王子あたりまで飛んでいくのが確認されたらしい。
しかし多くの野鳥が都市環境に順応できるのかといえばそうではなく、やはり大きなまとまった面積の自然緑地が必要な種もあるし、小さな緑地でも繋がるように点在していれば生育できる種もある
哺乳類ではイノシシ、サル、ハクビシンなどが街中に現れる事がある。ネズミ、ネコ(野良)は定番であるが野良犬はほとんど見かけなくなった
イノシシなどが都会に出没することはまずないが森と接しているような町中に出没する
昔は町ー里山ー深山という構成が維持されていて深山に住む野性動物は里山に降りてくるがそこで人間の気配を感じ警戒して町まで降りてくるこあはなかったと言われている
今はこのクッション役であった里山がなくなり深山から降りてきた動物はいきなり町に出現してしまうという事が一因らしい。
野性動物ではないが最近ミツバチが話題である。大都市のど真ん中の銀座で養蜂をして蜜を採集している。ビー(蜂)ガーデンと称した屋上緑化が広まりつつある。
地球に住んでいるのは人間だけではない。上手に共存、住み分けをしたいものである。

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