=====目通りと樹木のボリュームについて======
樹木(高木)の規格は高さ、目通り、葉張りで呼ばれる。このなかでも樹木の植付も含めた価格では目通りが重要な数値となる。
極端にいえば目通りで価格が決まる。この目通りというのは地上高1.2mの幹周の長さでcmで呼ばれる。
なぜ目通りと呼ばれるかというと昔は目の高さ(約1.5m)の位置の幹周で測定していたためらしい。
これがいつのまにかH1.2m、ようするに胸高の幹周になった。人間でいえばバストのサイズである。なぜ1.5mから1.2mになったのかは定かではないが目の高さで測るより胸の高さで測るほうが腕が疲れないからではないかと思っている。また低い位置の方が幹周が太くなるため高く売れるので徐々に測定位置が下がってきたのだという説もある。
ようするにバストサイズで値段が決まる。
最近目通りと葉量の関係を推測した研究結果を見つけた。パイプモデル理論を応用したものである。何種類かの樹木の規格と葉量(m2)をこの理論にもとづき測定、推測して標準値を探り出したもので落葉樹と常緑樹でその値は分かれる。
そこで樹木のボリュームが葉量によるとして目通り何cmの樹木がボリュームとして一番経済的かをもっとも一般的なケヤキとシラカシで計算してみた。
結果はケヤキでは目通り18cmが一番経済的それ以上になると不経済になるちなみに60cmのケヤキの単価は18cmのケヤキの約11倍であるがボリューム(葉量)は6.6倍しかない。
ようするに60cmのケヤキの葉量を確保したいならば18cmのケヤキを7本植えた方がはるかに経済であるということである。
シラカシでもほぼ同様の結果がでている。やはり18cmのシラカシが最も経済的で60cmのシラカシは価格は13倍以上であるが葉量は7倍程度しかない。
ようするにボリューム(葉量)だけを考えるなら目通りは18cmがベスト。理想のバストサイズは18cmということになる。
樹木にとっても大きなサイズの樹木を移植するのはさまざまなストレスが加わるためあまり良好な結果がでないことが多い。18cm程度が樹木にしても移植するサイズとして適当な値である。
しかしこれはあくまでも樹木をモデル化した理論値がベースであり実際には樹種、環境によりは葉量はさまざまでありこんなに単純なものではない。
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